専門職大なら資格がない分野でも卒業が資格になる

専門職大学とは

学校を卒業する際、4年制の大学に通った場合は『学士』、短期大学の場合は『短期大学士』、専門学校を卒業すると『専門士』と、卒業後はその学校の種類に準じて卒業資格を与えられます。これは、その分野の学業を修めたことの証です。学士なら4年それについて大学で学びましたという資格(短大は2年)、専門学校も同様。それぞれどのような教育機関で何を学んだのかという証明になるのです。

ちなみに、これに2019年から専門職大学というのが加わりました。これまでの学校とは一味違って、専門職大学は大学と専門学校の良いところを融合し、仕事に役立つ知識と技術を身につけることを目的とした新しい学校制度として誕生しました。教養を広く学びつつ実践的な教育も盛り込まれていて、目指す職種が明確でなくても就職の幅が広がる新しい大学です。

ファッションについて学べる専門職大学

例えば、20194月開校した国際ファッション専門職大学というファッションとビジネスを融合させた専門職大学では、卒業すると、4年制大学と同じく『学士』の資格が与えられます。すなわち、ファッションの専門家としての素養を賞めできるのです。専門職大学では大学並みの教養とインターンシップ等の実戦経験を行います。国際ファッション専門職大学卒業の学士取得者は、すなわちこれらを修めた人間ということになります。

ファッション分野には資格らしい資格というものが実はありません。ファッション分野はセンスが勝負でしょ、なんて思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、ファッション分野にもさまざまな仕事があります。センスだけではできません。スキルや知識、経験などがものをいう職種だってあります。国際ファッション専門職大学の卒業はそういったファッション業界において一つの資格となることでしょう。

特に、国際ファッション専門職大学では、世界のトップブランドに精通した、実務教員たちが揃っています。トップブランドの第一線で活躍していた教員や、自分のブランドを立ち上げ、世界で活躍していた教員など、生徒が目指す職業を経験している教員から直接学ぶことができるので、学生にとってとても刺激になるでしょう。また、海外オフィスを5つの拠点に持っており、必修科目で海外実習を組むなど、世界に目を向けたファッションセンスを磨くことも可能です。

専門職大学は、今後もさまざまな分野で開設がされるはずです。これまで学びたい分野が大学では学べなかったなんて方にも専門職大学は可能性を提示してくれます。学びたい分野が決まっていればこそ、専門職大学を探してみるというのも今後の進学においては必要になるはずです。

専門職大学の試験対策

専門職大学の主な入試方法は、「AO入試」、「推薦入試」、「一般入試」の3種類です。AO入試、推薦入試は早い時期から行われ、その時点で定員に達した場合、募集を締め切る可能性もあります。専門職大学を希望する場合は、できるだけ早く志望校を決め、入試に向けた準備をしましょう。

AO入試や推薦では、面接や小論文などが課されるのは一般的ですが、専門職大学では、一般入試でも面接を行う場合があります。面接では主に、大学に入って何をしたいのか、その先の将来の目標などを聞かれます。

専門職大学は専門性を突き詰め、なりたい職業に直結するような学びができる場です。その学びを通じて、自分がどうなりたいのか、将来何がしたいのかを明確にしておきましょう。その目標を明確にしておけば、面接時も、入学した後も、将来を見据えて頑張ることができるでしょう。

また、学科試験の存在も忘れてはいけません。学科試験の有無は専門職大学によって変わりますが、必要になってから勉強しては間に合わない可能性もあります。日々の勉強を大切に行い、実力をつけておきましょう。

特に、将来海外で活躍したい方は、英語を重点的に勉強しておくべきです。海外を見据えた専門職大学では、英語の授業が組まれている可能性もあります。チャンスを逃さない為にも、英語の勉強はしておきましょう。

専門職大学は、高校生にとって、新たな進学先として、とても期待ができるものです。明確になりたいもの、希望するものが決まっている方は、是非専門職大学を検討してみてください。

更新日:2021/10/28